■ 創造力の欠如は我が民族の悲しき性 ■

僕は文章を書くのが好きだ。文章を書いていると、それだけで脳内麻薬が出てきて安心した気持ちになれる。世の中には文章を書くのが苦手という人も多く、中高時代の作文の課題では成績が良くても文章を書けない奴がたくさんいた。けど落第生だった僕はというと、なぜか文章をスラスラ書けた。こういう僕の“才能”はある意味本物のようで、日本語の文法を説明したり文章を推敲したりすることも得意だ。外国人に日本語の文法を説明した時は「言語学者のような解説だ」とのお褒めの言葉を頂いた。僕の高校時代は数学理科が全滅に近いレベルで成績が悪く、そんな僕が大学に入れたのはひとえに僕の文章術が高かったからだと思っている。
僕はあまり本を読まない。小中学校の頃はまさに「本の虫」で、学校の行き帰りに本を読みながら歩いてたこともあった。けれど高校に入ってからは読書量がガクッと減り、大学を卒業した後には読んだ本など数えるほどしかない。それでも僕の文章力は衰えず、ちょっとした文章ならスラスラッと書ける。今回の文章もその“ちょっとした文章”であるが、いまのところ何をテーマにしようか、どうオチをつけるか、など考えていない。けど書いているうちにそれなりのものになっていくのが、僕のすごいところ。

世の売れ線作家というものの小説を今でもたま~に読む。例えば東野圭吾の本などだ。けれど、僕はこの人の文章を読んでいるとなんか疲れを感じた。その理由はわかっている。それは「文章が下手だから」だ。東野圭吾はストーリーテラーとしてすごく人気があるようだが、僕が読んだ「手紙」という本は、とにかく文章が下手というか稚拙だった。なぜ僕がそう思ったか、それはわかっている。その理由は、若い時に筒井康隆の本を読んでいたからだ。筒井の80年代初頭までの文章は、まさに“日本語の魔術師”というべきもので、僕は全部読んだが、とにかく文章が上手かった。何というか、“文章で漫画を書ける”というか、とにかく文章が上手く、読む者を引寄せるのだ。それに比べると東野圭吾の文章はまさに“おこちゃま”だ。とにかく稚拙なのだ。筒井康隆の若い頃の作品は、日本語を使い話し読む者にとって、バイブルと言っても差し支えないほど、日本語を“使いこなしている”感の強いものばかりであった。

僕は小説家になりたいと思ったことは何回もある。しかし小説を書いたことは一回も無い。せいぜい本サイトのNOVELのコーナーに挙げた短文くらいのものだ。なぜ僕が小説を書かないか――それは簡単で、僕にストーリーテラーの才能が無いからだ。いくら文章をスラスラ書けても、内容が伴わなければ意味が無い。文章は書ける、しかし小説の骨子である物語が書けない――これでは小説家にはなれないだろう。ならエッセイストにでもなればええやんと思うが、確かにエッセイならいいかもしれない。けどエッセイストなんて小説で名を上げなければお呼びがかからないのでは?よくわからん。エッセイといっても日々活動的に生き、書くネタに困らない生活をしていればいろいろ書けるだろうが、僕みたいに家でゴロゴロしてるのが常の者に、無尽蔵なほど書くネタが沸いてくるものだろうか。
小説ねえ――世の中にはライトノベルなんてものもあって、よくアニメになったりするが、あいにく僕は一冊も読んだことがない。一度だけアニメイトで立ち読みしたことがあるが、なんか小学生の書いた作文みたいだった。あれを文学と呼ぶのはいかがなものか――まあ、それで生計を立ててるんだから素直に褒めるべきかもしれないが。

僕は小中学校で作文とか読書感想文とかで、何回も表彰された。書いた作品は市や県の文集に収録された。当時は何も考えずに書いていたが、あれだけ何回も表彰されるというのは、多分僕に子供の頃から文才があったんだろう。パラグアイに行ってる時ブログを書いていたが、ある者曰く「コラムニストの文のようだ。文才がある」と言われた。そう、僕には文才がある。それは確かだ。では実際にこれで世に出るために、僕がすべきことは?もっと先人たちの書いた文章に触れるため本を読むこと?それもあるだろう。あとは、ストーリーを自分で考えられるような柔軟な思考を身につけること。小説家・エッセイスト・コラムニスト、どれになるにしても、必要なのは創造力だ。僕は創造力に欠けている。日本人の悲しい性か、既存のものを弄くるのは得意でも、ゼロから何かを創り出すのはとても苦手だ。
う~ん、もし小説を書くのであれば何を書こう。せっかくだからマテ茶に関するサスペンスでも書こうかな。パラグアイから日本にマテ茶を輸入しようとして麻薬組織に中身を入れ替えられ、当局に追われる無実の男。舞台は南米へと飛び、麻薬組織と単身戦う羽目になる、とか…。う~んくだらないな。それならライトノベルはどうだろう。ちょうど今福島原発の事故の話題で持ちきりだが、「魔法少女メルとダウン」なんてのはどうだろう。魔法少女のメルと、ダウン症のダウンちゃんが主人公。「いくよメル、メルトダウンだよ!」「OKダウンちゃん、二人の力を合わせて!!」メルト~ダウン~!!とかね。あーじつにくだらない。
もうおわかりの通り、僕にはストーリーテラーとしての才能が無いんだよ!!というわけで、だれかアイデアを分けてくれる人希望。ちばてつやx梶原一騎みたいに、僕と共作しませんか?挿絵を描いてくれる人も募集。