1990年代の中頃に「ブリットポップ」と呼ばれるブームが起こり、その代表格がオアシスとブラーでした。両者のライバル対決はよく音楽マスコミで取り上げられたそうですが、結果的にオアシスはアメリカでも本作で大ブレイクし、本作はそのムーブメントの代表作として語り継がれることになります。オアシスの2ndである本作はイギリスのみならずアメリカを含め世界中で大ヒットし、1500万枚のセールスを上げました。
僕が大学生になった頃にリリースされた本作ですが、ちょうど僕はこの時期洋楽を聴いていませんでした。理由は「メタルの良作がリリースされなくなったから」。世はグランジブームの真っ只中で、メタルブームは終焉を迎えメタルの大ヒット作もほとんど出なくなり、音楽に対してつまらなさを感じるようになり邦楽ばかり聴いていました。一応本作が大ヒットしていることは知ってはいたので買ってはみましたが、当時の僕にはその良さがわからずすぐに売り払ってしまいました。その5、6年後に中古屋で見つけ再び買ってみたら「何でこんなにいいのにあの時俺は良さがわからなかったんだ!!」と驚いた記憶があります。まー当たり前ですが。
オアシスというと「1stと2ndだけ持ってれば充分」とよく言われます。確かに1stは勢いが感じられるUKロックの好盤で、2ndの本作は捨て曲無しの奇跡の名盤です。この後のオアシスは3rdはなかなか良かったけどその後は駄作をリリースするようになり、今でも本国イギリスでは人気バンドですが世界的な人気はもはや見る影もありません。しかしそのオアシスの(当時の)才能の全てが注ぎ込まれたと言える本作は、音楽が好きな人なら必ず聴いておくべきと言える内容で、疾走感のあるチューンにバラードと、全体的に伸び伸びとした瑞々しさを感じさせてくれる彼らの若さと才能が一気に花開いた作品です。
何故か日本人受けの非常に良い作品で、レビューサイトをあちこち見てみると「歴代最高アルバム」に選出しているサイトもあります。また日本のいわゆるロキノン系のバンドには、オアシスというか本作をリスペクトする連中が多いようです。ああいう連中が目指す究極がこのアルバムなのかも?日本人の「琴線に触れる」ということだろうか。
ハードロックでもヘヴィメタルでもグランジでもないとにかく「普通のロック」ですが、その普通のロックの最高峰としてこのアルバムはあります。「90年代の最高傑作は何?」と問われたらこれを挙げても異論を唱える人は少ないでしょうし、「90年代を代表する一枚」であることに異論を唱える人は一人もいないでしょう。


