リチャード・マークスは80年代中期にデビューし、1stアルバムからヒット曲を量産し一躍スターダムに登りました。AOR風味のギターオリエンテッドなロックですが、イーグルスのバックアップを受けてデビューしたこともありウェストコースト風の爽やかさが漂っています。そのせいか1stの"Should've Known Better"は、ドン・ヘンリーの"Boys of Summer"によく似ています。
このアルバムは2ndですが発売直後から爆発的に売れ、時代は彼のものになったかのような感がありました。僕が中学生の時でしたが、すぐに買いよく聴いていました。本作はヒット曲を連発し、特にピアノをフィーチャーした美しいバラードの"Right Here Waiting"は一時どこでも流れていたので知っている人も多いと思います。「80年代名バラード集」みたいなコンピレーションCDには大抵入っているはずです。
アップテンポの曲もバラードも名曲揃いで、ソングライターとしてのリチャード・マークスの才能を窺い知ることができます。割とギターを前面に押し出したAORロックで、同系統のシンガーの中では比較的ハードな曲を演っていたという印象があります。
僕の印象としては、彼は基本的にロックンローラーでありアップテンポの曲に真骨頂があると思います。しかしバラードが非常に素晴らしくまた売れたため、世間ではバラードシンガーという見方を一部でされてしまったようです。そのため3rdの帯には「バラードシンガーの~」とか書かれていたのを覚えています。そういう誤解を受けたため、3rdから売れなくなってしまいました。
長いこと姿を見かけませんが、現在はソングライターとして他のミュージシャンに楽曲を提供したりしているそうです。まだ若いでしょうから、いずれ復活してくれればいいなあと思っている一人です。


