80年代はMTVが開局し、映像と音楽の融合が一気に進んだ時期でした。どのアーティストも工夫を凝らしたPVを作成し、ビデオクリップの出来不出来がアーティストの成功を決めると言っても過言ではなかった時代でした。そんな時代、映画「フラッシュダンス」や「フットルース」が公開され、映画の中で当時全盛を極めたポップミュージックをふんだんに使い、サウンドトラックは映画のオマケではなく映画そのものとリンクした媒体として注目されました。特に「フットルース」のサントラは空前の大ヒットを記録し、「サントラ新時代」の幕を開けた立役者でした。
そんな中で公開された映画「トップガン」はアメリカ海軍のエリートパイロット達の青春群像を描いた映画で、F-14のドッグファイトシーンも受け大ヒットしました。そのサントラがこれです。80年代に全盛を極めた所謂「産業ポップ」「産業ロック」満載の一枚ですが、「フットルース」のサントラ以上に充実した内容の、個人的にサントラの最高傑作だと思う一枚です。
本作品はF-14トムキャットのドッグファイトシーンが売りの飛行機映画で、その数々のシーンを彩るのに相応しいカッコいい曲が多数収録されています。当時のオスカー授賞式で、この映画の映像と音楽のマッチングの手法が紹介されていて「ほほーなるほど」と思った記憶があります。ベルリンの歌う5曲目は当時アカデミー賞で最優秀主題歌賞に輝きました。またビリー・アイドルとの仕事で有名なスティーヴ・スティーヴンスが演奏する10曲目も、グラミー賞のベスト・インストゥルメンタルを受賞しました。とにかく80年代テイスト満載の一枚なので、80年代LOVERなら気に入ること間違い無しです。最後まで一気に駆け抜けるポップセンスは正に(80年代)サントラの最高傑作の名に相応しいものです。
ちなみに「トップガン」が公開された後、アメリカ海軍の志願者が一割増えたとか…。無理もない、だってあの映画カッコいいもん。今考えたらあんまりリアルじゃなかったような気もするけど、「海軍のパイロット達はビーチバレーや金髪ギャルとロマンスしながらNINJAで爆走してドッグファイトもこなすクールガイなんだぜ!」なんてのを見せられたら、アンクルサムもお呼びでない。その後雨後の筍の如くドッグファイト映画が作られるようになったのも功績の一つ。
あの映画が好きな人なら必聴、80年代ポップが好きな人も必聴の一枚。映画もカッコよけりゃサントラもカッコいい!を体現した一枚です。冗長にならず40分弱にまとまってるのも◎!


