1969年にデビューし70年代を疾走した最強のハードロックバンド、レッド・ツェッペリンの通算5作目。前作は名盤中の名盤という評価を得ていますが、僕は最高傑作としてこれを挙げます。
僕は高校時代すっかりメタルにハマってしまい、例に違わず過去のマスターピースなどにも手を出していました。周囲の連中は(何故か日本では主流の)ディープ・パープルを好きな奴が多かったのですが、僕だけはZEP派でした。DPはとてもわかり易い楽曲、ZEPは難解な楽曲と対照的ですが、不思議なほど日本ではDPを好きな人の方が圧倒的に多いのは何故なのかいまだに謎の一つです。
ZEPの素晴らしい点は、ロックだけに留まらずジャズ、レゲエ、ブルース、カントリーなどの様々な要素を吸収、それを完璧に消化し自分たちの物としているところにあります。これはクラッシュでも敵わないでしょう。そして解散するまで貪欲なまでの音楽的冒険を続け、他バンドには真似のできない多様性を発揮したところです。ZEPの音楽的な多様性は、ベーシストのジョン・ポール・ジョーンズのキーボードがあって初めて実現できたものだと言えます。前作までは割とオーソドックスなブルース風味のハードロックをやっていましたが、本作からジョーンズのキーボードをフィーチャーした曲が増え、それとともに一気に音楽的な多様性が開花しました。
元々他の大多数のバンドとは異なりやや難解で神秘性のある音楽性を特徴としているZEPですが、この作品は最も聴き易くPOPな要素が多分に含まれた曲が中心で、またZEPの全アルバム中最も多様性のある実験的な要素も強いと言えるアルバムです。しかし本人たちはリラックスして作ったんだろうなということが伝わってくる、楽しいアルバムでもあります。"Dancing Days"や"D'yer Mak'er"からもそれが伝わってきます。
ZEPは全作が名盤ですが、最初に聴くなら1stか本作を薦めます。1stでは当時の革新的ハードロックを、本作ではZEPの魅力のいろいろな面を知ることができます。


