Empire Interactive/Rowan Software (2000)

[Rating] ☆☆☆☆★
良い点1 : 大空中戦の臨場感を味わえる
良い点2 : フライトモデルとダメージモデルが良い
悪い点1 : バグが多い
悪い点2 : 離陸が難しい…

ミグアレイと同じくEmpire Interactive/Rowan Software製作のWWⅡフライトシムです。ミグアレイと同様自分で作戦を立ててゲームを進めていくという作りになっています。乗れる機体はスピットファイア・ハリケーン・メッサーシュミット・スツーカ・Bf-110の5機種と少ないです。タイトルからわかる通り第二次大戦初期に行われたバトル・オブ・ブリテンを舞台にしているので、そこに登場する機体にしか乗れません。ゲームエンジンはおそらくミグアレイと同じもので、ミグアレイを進化させた感じのする点が多々あります。グラフィックはミグアレイより綺麗になりイギリスの田園風景を絵画的なグラフィックで表現しています。
空を埋め尽くすほどの敵機


このゲームの長所は何かというと、とにかく「大空中戦の臨場感が味わえる」ことです。空を埋め尽くさんばかりにわらわらと飛んでいる敵機の大群に向かっていけるのはこのゲームを置いて他にありません。ヨーロピアン・エア・ウォーもそういう点で評価の高いゲームでしたが、このゲームには敵いません。この点においてはNo.1と言えます。
ミグアレイと同じく無線もなかなかリアルです。サウンドも第二次大戦ものの映画のような飛行機のエンジン音で、大空中戦の臨場感と無線・サウンドのリアルさが相まって、戦場の空を飛んでいるという再現度はとても高いものがあります。

フライトモデルはミグアレイのレシプロ版といった感じで、かなりリアルです。急激にスティックを引くと失速しスピンに入ります。またイギリス機で機首を下げるとエンジンが止まりそうになります。変わったところでは、キャノピーの開閉ができ首を出して横から前を見ることもできます。ふわふわとしたフライトモデルで飛んでいる感じのするものです。

ダメージモデルもなかなかで、ミグアレイとは違い部位ダメージ制であり、ちゃんと弾が当たったところが壊れます。射撃も難しく弾はIL-2と同じくらい当たりません。それに敵機のAIもかなり手強いです。ミグアレイと同じメーカーだけあって同じくらいの強さのAIであり、オフラインでもかなり熱くなることができます。全体的に見て、IL-2とヨーロピアン・エア・ウォーに並ぶくらいリアル志向の強いシムです。
キャンペーン画面


ちなみにミグアレイと同じく、編隊飛行中に機体を動かすと僚機も一糸乱れずに同じ動きをします。ちょっと気持ち悪い。また普通のフライトシムは「操縦席がディスプレイと常に平行を保っている」ものだと思いますが、このゲームでは敵機を追っていると何故か操縦席がグルグル回ってしまうことがあります。

そしてこのゲームの最大の特徴は、ミグアレイと同じく「自分で作戦を立てキャンペーンを遂行していく」ということです。プレイヤーはRAFかルフトバッフェのどちらかの司令官となり、刻々と変わる戦況を見ながら随時作戦を立てなければなりません。キャンペーン中はずっと作戦を立てているだけでもいいのですが、自軍と敵軍が遭遇するとそこで機体に乗り込んで自分で敵機と戦うことができます。僕はキャンペーンを終了させてはいませんが、非常に細かく作戦を設定できるので、ある意味「フライトシム兼ウォーゲーム」と言えるかもしれません。ミグアレイよりも力の入ったキャンペーンモードです。

しかし…。このゲームは欠点も多いです。
まず、バグが多い。僕は日本語版を買ったのですが、コントローラーの軸の割り当てが狂っておりパッチを当てないと操縦することができません。しかもパッチを当てるとCDレスで起動しなくなってしまいます。その上キャンペーンモードを終了させようとすると固まってしまいます。こればっかりは対処できないのでお手上げです。そこで僕のとった手段が「英語版にしてしまう」というものでした。やり方は、デモ版のバトル・オブ・ブリテンのEnglishというフォルダの中身を日本語版のJapaneseというフォルダの中身へ入れ替える、というものです。こうすると完全英語版になり、サードパーティーの出しているパッチを当てることができます。そうすればとりあえず上記のバグは解消されます。何のために日本語版買ったんだか…。

あとあまりにも有名な話ですが、このゲームは離陸がとてつもなく難しいです。どれくらい難しいかというと、一年間やってもまだ離陸できない人がいる、というくらいの難しさです。僕はコツをつかんだので大丈夫ですが、わからない人は一生離陸できないでしょう。けれどサードパーティーのパッチを当てれば多少易しくなります。
結論として、このゲームは「未完成」という感じがします。製作元は力を入れて作ったのでしょうし他のゲームには見られない特徴もあり、煮詰めれば素晴らしいゲームになったかもしれませんが、サードパーティーのパッチが出続けていることを考えてもやはりまだ未完成な部分が多すぎると思います。しかし多くの光る点があり、ひょっとしたらこれからパッチによって素晴らしいゲームに進化していくかもしれないので、見守っていきたいソフトです。
【総評】 多くの光る点があるが未だ未完成。リアル志向のシムなのでそれ系が好きな人なら抑えておくべき一本。
[サードパーティー製のパッチがあります]

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