EAからMoHAAを製作したチームが離脱し、新たに製作した第二次大戦もののFPSです。MoHAAは第二次大戦もののFPSとして大ヒットを飛ばしたゲームで、その後第二次大戦ものFPSがたくさん出ることになるきっかけを作ったゲームでしたが、本作はそのいい点を踏襲し更にパワーアップしたと言える作品です。
プレイヤーは連合国軍の兵士となり戦線を戦っていきます。最初はアメリカ軍の兵士として、次にイギリス軍の兵士として、その次にソ連軍の兵士として、様々なミッションを遂行していきます。一つ一つのミッションはやや短めで割とテンポ良く進んでいきます。最初にアメリカ軍シナリオを、次にイギリス軍シナリオを、その次にソ連軍シナリオを、最後にまとめのシナリオがあり、大戦初期からベルリン陥落までの過程をシミュレートしています。一つ一つのミッションはいろんな任務があり、敵の書類を盗んだり、車や戦車に乗って銃撃戦を繰り広げたり、敵の飛行機を撃ち落したり、隠れてスナイプしたり、目標に爆弾を仕掛けて爆破したりとなかなか多彩です。
MoHAAとの最大の違いは「味方とのチームワークを楽しめる」点です。MoHAAは古典的な「プレイヤーが一人で戦う」FPSで、どんなことも一人でこなし味方との共同作戦はオマケ程度でしたが、このゲームはスクリプトを多用し味方の兵士とのチームプレイを体験することが主眼に置かれています。どのミッションでも一人で行動することは稀で、大抵仲間の兵士と共に大勢または数人で行動するのが基本です。その仲間には無敵キャラがいたり、盾になってくれる死に役のキャラがいたりしますが、基本的に単独で何かするというゲームではなく仲間と共に敵陣に攻め込むという感覚が味わえるゲームです。仲間の兵士は無限の場合もありますが大抵は有限で、お互いにカバーしながら戦わないと味方が全部殺されてしまって一人っきりになってしまうことにもなります。チームワークを考えながらプレイしないとなかなか先へ進めないようになっています。
アメリカ軍ミッションやイギリス軍ミッションはMoHAAと同じような感じで特に目新しさはありませんが、特筆すべきはソ連軍シナリオで、映画「スターリングラード」そっくりな始まり方をします。つまり銃もろくに無い船上から。あの映画を観た人なら思わずニヤリとすること請け合いです。退却すると射殺されるところなども再現されており、あの映画の影響って結構強いのかな?と思わせてくれます。
ソ連シナリオはこのゲームのちょっとしたウリで、実際のスターリングラード攻防戦ではビルの一部屋一部屋を取ったり取られたりするほどの超激戦だったそうですが、それも上手く再現しています。
普通のFPSとは違い武器は二種類しか持てません。よって有効な武器を見つけたら持ち替える必要があります。大抵マシンガン系とスナイパーライフル系の二種類を持つことになりますが、対戦車砲などに持ち替える場合もあります。またこのゲームには「集弾率」というものがあり、歩いたり走ったりしていると照準が定まりにくくなります。これらにより適度に緊張感のあるプレイを楽しむことができます。
またMoHAAもそうでしたが、ゲームエンジンは綺麗なグラフィックのわりに軽く最高画質でも快適にプレイできます。大勢の仲間が出てきてもカクつくことはありません。またサウンド面での評価が高く、確かに爆発音や銃声や砲音などは大変リアルに聞こえます。自分の近くで砲弾が爆発した際に音や視界が揺らめくところなども再現されています。
MoHAAは非常に大ヒットしたゲームであり、同じ製作チームが作っただけあって似ているところは多々あります。というか下手すると「MoHAAの二番煎じ」とも言われかねない作品です。MoHAAで得た経験から悪いところを改善しパワーアップしたという印象。MoHAAよりもミッションの多彩さが増しているのでMoHAAが好きだった人なら気に入るゲームでしょう。第二次大戦もののFPSとしてはなかなかツボを押さえた作りになっており、最後のミッションでベルリンの国会議事堂に国旗を掲げるシーンなどは結構感慨深いと思います。
ちなみに僕がFPSをする時に常に求める「映画っぽさ」という点ではやっぱりダメで、ミッションの繋ぎ合せという感じです。この点でNo One Lives Foreverを超えるゲームはやはり出てこないのか…。けどビックリするような最新技術とかは疲れることもあるし、やっぱりFPSは古めのをのんびりやっている方が気楽でいいなあと思った冬の夜でした。






